2013年05月31日
新鮮凍結血漿製剤(FFP)(7)注意点
新鮮凍結血漿製剤(FFP)(6)必要量より続く。
新鮮凍結血漿製剤(FFP)(7)注意点
1)ナトリウム濃度
FFP上清のナトリウム濃度は1単位、2単位製剤が約170 mEq/L、Ap製剤が約150 mEq/Lと高いです。容量負荷が懸念される場合は特に注意すべきです。
2)カリウム濃度、糖、Alb、浸透圧
カリウム濃度は3〜4 mEq/L、グルコース濃度は360 mg/dL、アルブミン濃度は4 g/dL、浸透圧は300 mOsm/kgH2O、pHは7.3〜7.4です。
3)血球
凍結時に混在する少量の白血球、赤血球、血小板は、融解によりほぼ破壊されますが、上清に5〜8 g/dLの遊離ヘモグロビンがあります。
4)日本輸血・細胞治療学会ガイドライン
輸血副作用の種類・対応に関して、日本輸血・細胞治療学会よりガイドラインが発表されています(フリーアクセスです)。
日本輸血・細胞治療学会輸血療法委員会. 輸血副作用対応ガイド. Available from: http://wwwjstmctorjp/jstmct/Document/Guideline/Ref19-2pdf (Accessed on 1 April 2013). 2013.
輸血時は必携です。
なお、FFPの場合、血漿分画製剤と異なりウイルス不活化処理はなされていないので、ウイルス感染症の潜在的な危険性は高いです。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:37| 輸血学