CBT(コアカリ):血小板減少と出血
CBT(コアカリ)の問題紹介と解説です。
血小板減少の所見でないのはどれか。
A 鼻出血
B 歯肉出血
C 血尿
D 関節内出血
E 下腿の紫斑
(解説)
A 鼻出血(粘膜出血)は、von Willebrand病などでみられます。オスラー病(遺伝性出血性毛細血管拡張症)や血小板数減少時もみられることがあります。
B 血小板数低下時や凝固異常などで見られます。
C 血小板数減少時にみられることがあります。泌尿器科疾患でもみられることがあります。
D 関節内出血は、血友病の特徴的な出血部位です。少なくとも国家試験やCBTで関節内出血ときたら、血友病と考えて良いです。血小板数減少ではみられません。
E 血小板減少時の紫斑は、点状出血が特徴的です。
(特徴的な出血部位と疾患)
1) 関節内出血:血友病A&B。
2) 筋肉内出血:血友病A&B、後天性血友病(第VIII因子インヒビター)。
3) 粘膜出血: von Willebrand病。
4) 四肢末梢(特に下肢)の左右対照性紫斑:アレルギー性紫斑病。
5) 臍帯出血:先天性第XIII因子欠損症。
6) 高齢者で前腕伸側、手背の紫斑(赤紫色で境界明瞭):老人性紫斑
7) タール便(黒色便):胃、十二指腸などからの出血。
8) 紫斑
・ 点状出血(径1〜5mm):血小板や血管が原因。
・ 斑状出血(径数cm以内):凝固異常。
・ びまん性出血(面積の比較的大きな皮下出血):凝固異常。
(答え)D
<リンク>
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:16| 医師国家試験・専門医試験対策