金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年09月03日

DICとアンチトロンビン(AT)7:AT活性の低下

DICとアンチトロンビン(AT)6:アルブミンとの相関/白血病より続く。      

AT7
 

上図は引用論文の図を改変させていただきました。

アンチトロンビン(AT)の変動はこの論文の主旨ではないかも知れませんが、興味深い知見がえられています。

造血器腫瘍や固形癌では、播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併しても血中AT活性は低下していませんが、感染症ではDICの合併によってAT活性が低下しています。

感染症に合併したDICにおいてAT活性が低下した場合であっても、それはDICによる消費性凝固障害のためではないことを、これまでに記事にした通りです。

参考;TAT


(続く)DICとアンチトロンビン(AT)8:AT活性低下の機序

 

<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:32| DIC