2013年09月28日
血液内科試験:線溶機序
平成25年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学
平成25年9月10日(火)
線溶機序に関する以下の記載を読み設問に答えよ。
抗血栓機序はヒトでは不完全のようで、ヒトは血栓症を発症しやすい生き物ということができる。
一方、形成された血栓を溶解する働きが、線溶である。
具体的には、血管内皮から(1)が産生されると、これは、肝臓で産生されて血中に放出された(2)を(3)に転換する。
(3)は、血栓(フィブリン)を分解して(4)にする。
つまり、(4)の血中濃度が高いというのは、血栓が形成された後に溶解したことを意味する。
たとえば、播種性血管内凝固症候群(DIC)や深部静脈血栓症では、血栓が形成されてその一部が溶解されるため、(4)は上昇する。
なお、(1)や(2)は(5)親和性が高いために、血栓の存在する部位では効率よく線溶が進行する。
上記のうち、「組織プラスミノゲンアクチベータ」にあたるものはどれか。1つ選べ。
a. 1
b. 2
c. 3
d. 4
e. 5
(解説)
この問題は、サービスです。試験というよりも、線溶機序を試験時間内に勉強していただけます。
1. 組織プラスミノゲンアクチベータ
2. プラスミノゲン
3. プラスミン
4. FDP
5. フィブリン
(正答)a
(参考)
・線溶とt-PA&プラスミノゲン:血液凝固検査入門(10)
・線溶機序:医師国家試験対策
・強力な止血機序と血栓症:血液凝固検査入門(11)
・トランサミン(インデックスページ)
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:27| 医師国家試験・専門医試験対策