金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年10月09日

血液内科試験:貧血、血小板数低下など

平成25年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学

平成25年9月10日(火)


5.    60歳の女性。

半年前から全身倦怠感と労作時の息切れが出現。検診で貧血と白血球減少を指摘されたため来院した。50歳時に乳がんのため化学療法を受けている。その後乳がんの再発は認めていない。

血液所見:赤血球数200万,Hb 7.0 g/dl,Ht 22%,白血球数2,000(好中球数1,400、芽球なし)、血小板数4万。骨髄塗抹標本をスライド5に示す(省略)。

この疾患について正しいのはどれか。

(1)    7番染色体異常を伴うものは予後不良である。
(2)    5q-陽性例は日本では稀である。
(3)    骨髄中の鉄芽球が多ければ診断できる。
(4)    60歳以上では同種骨髄移植の適応はない。
(5)    5q-陽性例ではレナリドマイドが奏効する。

a (1), (2), (3) b (1), (2), (5) c (1), (4), (5)  d (2), (3), (4) e (3), (4), (5)


6.    18歳の男性。

息切れ、口腔内出血を主訴に来院し入院となった。入院時身体所見で眼瞼結膜は貧血様で四肢に紫斑を認めた。
検査所見:RBC 201万、Hb 6.7 g/dL、Ht 19.9%、WBC 800、Plt 1.1万、直接ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 34 IU/L、ALT 35 IU/L、LDH 722 IU/L、 APTT 35秒(対照 28.8秒)、フィブリノーゲン 85 mg/dL、FDP 62 μg/mLであった。

骨髄塗抹標本ではスライド6(省略)に示すような細胞を85%認めた。この患者でみられやすい染色体異常はどれか。1つ選べ。

a.    t(1;19)(q23;p13)
b.    t(8;21)(q22;q22)
c.    t(15;17)(q22;q11)
d.    t(9;22)(q34;q11)
e.    t(8;14)(q24;q32)


7.    58歳の男性。

健康診断で著明な白血球増加を指摘された。

血液検査所見:WBC 76,000/μL (骨髄芽球 1.2%、前骨髄球 5.8%、骨髄球 15.8%、後骨髄球 8.6%、桿状核好中球 13.8%、分葉核好中球 44.2%、好塩基球 3.2%、リンパ球 3.2%、単球 3.4%)、Hb 11.5 g/dL、Plt 72.1万/μL。

骨髄塗抹標本をスライド7に示す(省略)。診断確定に必須の検査はどれか。一つ選べ。

a.    ミエロペルオキシダーゼ染色
b.    エステラーゼ二重染色
c.    表面マーカー検査
d.    骨髄生検
e.    染色体検査


(正答)


5:b
6:c
7:e


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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35| 医師国家試験・専門医試験対策