笑いの力(3):金沢大学第三内科同門会報
笑いの力(2):金沢大学第三内科同門会報より続く。
「笑いの力」(3) by 福井社会保険病院 内科主任部長 小澤眞二
笑いに関する私の話は、笑いに関することわざや格言の紹介から始まる。
「笑う門には福来たる」
「泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生」
「箪笥長持ち持ってくるよりも、笑顔一つの嫁がよい」
「Laughter is the best medicine」
「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ(アラン)」
「人間だけがこの世で苦しむため、笑いを発明するほかなかったのだ(ニーチェ)」
「A day without laughter is a day wasted(Charlie Chaplin)」など。
日本には「笑い講(山口県防府市)」、「笑い祭り(和歌山県川辺町)」など笑いをテーマにした伝統のイベントを行う地方もある。
これらの地域では長生きする人が多いとか・・・。
笑いを医療に取り入れたのが、「笑いと治癒力」という著書のあるノーマン・カズンズである。
彼は、強直性脊椎炎になったが、笑いにあふれた映画やテレビ番組をみて病気を克服したという。
また「パッチ・アダムス」という映画のモデルになったハンター・アダムスも「笑いと思いやりが医療効果を上げる」と説き、クリニクラウン(臨床道化師)の先駆者となった。
笑いにはmentalな癒しの効果だけでなく、免疫機能の活性化、炎症物質の抑制、脳血流の改善、ストレスホルモンの抑制、食後血糖値の低下作用などの様々な作用が明らかになっている。
これら笑いの効果の多くは、実際に笑わなくても笑顔を作るだけでももたらされるといわれている。
これら健康面での効果だけでなく、笑いはもちろんコミュニケーションの潤滑油として人間関係を豊かなものにしてくれる。
よい笑顔を作るためには、顔面の表情筋を鍛えることも大切で、笑み筋体操というものもあるし、顔じゃんけん(ご存知ですか)も役立つ。
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<リンク>「臨床に直結する血栓止血学」
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:19| 医学全般