血液内科学卒業試験:肝腫大
平成26年度 血液内科学卒業試験(BSL評価試験)
平成26年9月9日(火)(60分間)
4. 40歳の女性。
半年前に受けた健康診断でAST 36 IU/l、 ALT 30 IU/L、γ-GTP 237 IU/lなどの異常を指摘された。
近医で再検査を受けたところこれらの検査値は改善していた。
1か月前より腹部の膨満感が出現したため、大学病院を受診。
肝生検(スライド4)の結果、血液内科での治療が必要と判断された。
身体所見:眼瞼結膜貧血なし、球結膜黄疸なし。右肋弓下に肝を5横指触知する。脾は触知しない。
血液所見:
赤血球数394万、Hb 10.2g/dl、Ht 31.1%、白血球数7,590(好中球68%、リンパ球26%、単球2%、好酸球2%、好塩基球1%、骨髄球1%)、血小板数33.1万、網赤血球5.9万、ALP 721 IU/l (肝性(高分子) 13.7 %、肝性 59.2 %、骨性 14.7 %、小腸性 12.4 %), γ-GTP 314 IU/l、AST 38 IU/l、ALT 25 IU/l、LDH 217 IU/l、NT-proBNP 647 pg/ml、BNP 134.4 pg/ml、血清蛋白免疫電気泳動でベンスジョーンズ型κ鎖陽性。
4-1.本疾患で侵されやすい臓器はどれか。3つ選べ。
(1) 胃
(2) 肺
(3) 膵臓
(4) 心筋
(5) 腎臓
a (1), (2), (3) b (1), (2), (5) c (1), (4), (5) d (2), (3), (4) e (3), (4), (5)
4-2.本疾患の治療に用いられる治療はどれか。3つ選べ。
(1) シトシンアラビノシド
(2) 副腎皮質ステロイド
(3) 自己末梢血幹細胞移植
(4) メルファラン
(5) シクロスポリン
a (1), (2), (3) b (1), (2), (5) c (1), (4), (5) d (2), (3), (4) e (3), (4), (5)
(正答)
4-1:c
4-2:d
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:28| 医師国家試験・専門医試験対策