2014年09月26日
遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー病)とSurgiflo
論文紹介です。
関連記事:APTT、血友病、後天性血友病、第V因子インヒビター、第VIII因子インヒビター、PT-INR
「遺伝性出血性毛細血管拡張症の再発性鼻出血に対する新しい治療法」
著者名:Gantone E, et al.
雑誌名:Am J Emerg Med 32: 952, e1-e2, 2014.
<論文の要旨>
遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT、あるいはオスラー病)は、皮膚、消化管粘膜、気道粘膜における血管拡張性の血管異形成で特徴つけられます。
耳鼻科領域では、鼻出血が最も高頻度にみられる症状であり、鼻中隔の穿孔をきたすこともあります。
また鼻出血が高度の症例では貧血をきたします。
くり返す鼻出血に対して、いくつかの治療法では失敗に終わったり、あるいは観血的で痛みを伴う治療もあるため、簡単で確実な効果の期待できる治療法が望まれます。
最近、Surgiflo(ゼラチンとトロンビンの配合された外用薬)が鼻出血に対して適用する方法が提案されています。
著者らは、鼻出血を繰り返すHHTの外来患者に対して、Surgifloが有効であった3症例を報告しています。
今後、HHTの難治性鼻出血に対して期待できる治療法ではないかと考えられます。
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
血液凝固検査入門(図解シリーズ)へ
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:30| 出血性疾患