金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。
<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2014年09月28日

鼻出血は冬期多い:遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)他

論文紹介です。

関連記事:APTT血友病後天性血友病第V因子インヒビター第VIII因子インヒビターPT-INR

クロスミキシングテスト


鼻出血の季節性変化と予測因子

著者名:Purkey MR, et al.
雑誌名:Laryngoscope 124: 2028-2033, 2014.


<論文の要旨>

鼻出血頻度の季節性変化、年齢との関係、各種危険因子について検討しました。

対象は、鼻出血のために2008年〜2012年に入院または外来受診となった2,405例(3,666回)です。


その結果、多変量解析を行ったところ、鼻出血の危険因子としては、アレルギー性鼻炎(AR)、慢性副鼻腔炎(CRS)、凝固異常、遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)、造血器悪性腫瘍、高血圧症(HTN)が挙げられました。


鼻出血は寒い時期そして高齢者でより高頻度にみられた。


以上、鼻出血は冬期により生じやすく、AR、CRS、凝固異常、HHT、造血器悪性腫瘍、HTNの患者において、鼻出血の頻度が高いものと考えられました。



<リンク>
推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:47| 出血性疾患