新規経口抗凝固薬(NOAC):new, novel or non-VKA、DOAC
経口可能な抗凝固薬としては、長年にわたりワルファリンのみが用いられてきました。
近年、ダビガトラン(商品名:プラザキサ)、リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)、エドキサバン(商品名:リクシアナ)、アピキサバン(商品名:エリキュース)といった新規経口抗凝固薬が続々と登場して、ワルファリンに代わる画期的な経口抗凝固薬として、大変に期待されています。
大規模臨床試験の結果から、これらの薬物はワルファリンより効果の点で同等以上であり、副作用(特に頭蓋内出血)も少ない点で期待が寄せられました。
また、ワルファリンのように頻回の採血によるモニタリングが必要ない点が最初のころはキャッチフレーズとなりました(ただし、後述のようにやはりモニタリングは重要と考えられます)。
当初、new oral anti-coagulant(略称:NOAC)と言われていましたが、いつまでもnewというのは違和感がありますので、novel oral anti-coagulant、non-VKA oral anti-coagulantとも言われています。いずれも、NOACになります。
NOACの通りが良いので、NOACの略称になるように、newを変えていったという要素もあるかも知れません。
あるいは、アンチトロンビン非依存性に活性型凝固因子を抑制しますので、direct oral anti-coaglant(DOAC)という表現の仕方もあります。
これらの新規経口抗凝固薬は、循環器領域、脳卒中領域、血栓止血・血液内科領域、血管外科/内科領域、臨床検査医学領域などいろんな領域で話題になっています。
これらの薬物が大きく育つためにも、モニタリングの意義も大きいのではないかと考えられます。
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:59| 抗凝固療法