一勤務医として医局への貢献を考えてみる(5)専門医
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報の原稿からです。
一勤務医として医局への貢献を考えてみる(インデックス)へ
「一勤務医として医局への貢献を考えてみる」(5)専門医
それでは、専門医として活躍できるとはどういうことでしょう。
いろんなことが考えられると思います。
役職を与える、報酬をあげる、負担の公平さなどもとても重要な要素だと思いますが、そのことをあまりあまり述べると「巻頭言」にはふさわしくない内容になってしまうように思いますので、ここでは述べません。
同門会総会の懇親会で楽しくゆっくり語り合えるといいかと思います(笑)。
私は、当科での経験で専門医としての自信を持つ、または自信を高めることになれば、その人を活躍させることにつながるのではないかと考えます。
図を見てください。
National Comprehensive Cancer Network (NCCN)の急性骨髄性白血病の寛解導入療法後のガイドラインを示したものです。
我々は呼吸器であれ血液であれ、悪性腫瘍の治療を行うときには何らかのガイドラインに沿って治療を行います。
ガイドラインには標準療法が記載されているので、その中の一つを選ぶことになります。
しかしながら、図にあるように寛解導入療法後1〜2週間の時点で芽球がある程度存在しているときには(1)、clinical trialやbest supportive care(BSC)とあるように標準療法がすでに存在しないことがわかります。
また一旦低形成になった後寛解に入らなかった場合(2)も同様にその後の標準療法はありません。
若年成人の急性骨髄性白血病では、約20%の患者が寛解導入療法で寛解に入らず、(1)か(2)に該当することになります。
一勤務医として医局への貢献を考えてみる(インデックス)へ
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログへ
研修医・入局者募集へ
参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:21| その他