超高齢社会を見据えた未来医療予想図(12)医・食/職・住の医
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。
飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)
超高齢社会を見据えた未来医療予想図(12)
〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」
<地域新事業>
地域新事業は、地域の今の動きです。
弱らないためのフレイル予防もなるべく各自治体に下ろして、自分たちでしっかり考えてやりなさいと言う方向性です。
ですから、自治体間の格差が大きくなるかもしれません。
あとは「弱っても安心」の部分も方向付けできています。
具体的にH27年からH30年までの3年間くらいで、全自治体がやるように指示されています。
例えば都内の区では、8つのうちの6つは一応やれています。
ただ、これが研修会とミニ勉強会に毛が生えたような研修会をやって、はいこれでOKみたいな考えだとうすっぺらな授業で終わります。
そうではなく、この研修によってどう次の課題抽出ができるかとやっていかないといけません。
という事で、全国津々浦々いろんなところで、限られた財源でどうやっていこうかと頭を悩まされてされていると思います。
<医・食/職・住の、医>
僕自身は、日本列島の3箇所をメインフィールドとして活動しています。
といっても柏市の距離が近いので、柏市に行く頻度が多いですが、産学官民のモデルでやっています。
例えば、どういう課題の解決型アクションリサーチかと言いますと、実は十何個かくらい大なり小なり手がけています。
と言っても3歩も4歩も進んだのもあれば、半歩進んだ程度もあったりと、耳が痛い部分もあるのですが、大きく分ければ3つの柱でやっています。
我々のジェロントロジーという研究部門の活動について、例えば千葉県の柏市(人口40万人の市、柏ソレイユでも有名)の例もふまえてお話します。
「医食(職)住」はゴロがいいですね。
「医」については、在宅医療のシステム化をメインにされている若手開業医は増えています。
全国、特に大都市圏では激増しています。
チェーン店を組んだりもしています。
大都市だからかもしれませんが、若手40歳くらいでも青年実業家風で7店舗くらい持っていたり、クリニックを持っていたりします。
そういう在宅医療メインの先生は、医師会全体的に、あるいは他職種との職の団体システム化をどのようにするのが良いかモデルを作っています。
スーパースターはいらないので少しずつやろうとするスタイルです。
(続く)
★ 本稿は、東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:05| その他