金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2016年02月29日

超高齢社会を見据えた未来医療予想図(13)食/職・住

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。

飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)


超高齢社会を見据えた未来医療予想図(13)

〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」

<食/職>

次に、医・食/職・住の「食」です。

食べることは、フレイル予防、結局食べることにどこまでこだわるのかって所の虚弱予防をやっています。


「職」については、少なくとも大体75歳まで働いて、例えば東京大手町にネクタイ族で働いていた方が引退された後、趣味の釣りをしていたけれども何となく満たされないために、土いじりをしたり農業をやる中で株の品種改良をセカンドライフとしてする事があります。


セカンドライフ就労プロジェクトは、実際に走っています。

これは我々みたいに月〜金、月〜土、下手すると月〜日、七日間働くのではなく、「ワークシェアリング」、俺は月曜日の午前中と火曜の午後と木曜の午前働きたいという風につまみ食いをして行って、他のおじちゃんは違う所で勤めて、数人で一週間が満たされると、ワークシェアリングというのになっております。


そこら辺が走っている所で、いわゆる究極の社会参加という処方箋をどうきるかと言う問題です。

47都道府県で、荒削りな計算ですが、就業率が高い県は医療費が少ないです。

鵜呑みにはできませんが、やっぱりサラリーマンが多い都市部では定年を迎えてしまうし、農業がメインという所は定年がありません。


ボランティアは、継続性がありません。

そこで必ず行政が仲人役になって、職能団体を事業所見つけてお見合いさせて、お見合い成立で働くと、そこで最低賃金が払われるというシステムも走っています。


<住>

「住」は、住まいと移動をやっております。

在宅療養は、柏市や他の比較的結果が出ている所で共通して見られるのは、地区医師会と市町村行政が完全にタイアップしていることです。


もっと言ってしまえば、地区医師会の医師会長さんと市長さんが、名実ともに両手を組んで、市民側に一声、我々はこういう風にして行きたいですよ、と言えるかどうかが大きな分岐点かもしれません。


あと、かかりつけ医をどうするのかです。

なるべく多くの方にかかりつけ医を持って欲しいですが、全員で実現するとは思っていませんし、少しずつ始めて欲しいところです。

日本医師会のかかりつけ医機能制度にも関連した話です。


多職種連携研修のモデルみたいのも作って全国でやったりと、後程ちょっとお話します。

この多職種連携というのは地域力と言って過言ではないです。

そこに今国の方針としてのICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)というモバイルデバイスを使ってチャットのように共用していくという方法があります。


僕自身も週一回の在宅医療であるA患者さんが終わって、B患者さんに行く道中にタッチパネルで入力していますが、それが徐々に国の方向性になって行く訳です。

(続く)

★ 本稿は、東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。


<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:12| その他