超高齢社会を見据えた未来医療予想図(21)指輪っかテスト
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報からです。
今回は、特別講演です。
飯島勝矢先生 特別講演
(金沢大学第三内科同門会総会・開講記念会:平成27年6月21日)
超高齢社会を見据えた未来医療予想図(21)
〜フレイル予防からケアまでを俯瞰した地域包括ケアシステム構築〜」
<指輪っかテスト>
もう一つ、市民にとって楽しく気付きを与えられて、しかも簡便にと言う事でスタディーを始める前にある事を考えました。
指輪っかテストです。
親指と人差し指の輪っかを作って、ズボンとか靴下を下ろして、自分が前屈みになって利き足じゃない方のふくらはぎの一番太い所をソフトタッチでフィットするようにやると、
1)囲めない、
2)ちょうど囲める、
3)隙間ができる、
という集団に分かれます。
サルコペニアでは、隙間が出来きます。
ふくらはぎの太さと指輪っかのサイズを何千人かで計りました。
そうしますと、当然グズグズの集団でそのサイズが逆転します。
これはサルコペニアを完全に診断するものではなくて、サルコペニアっぽいかなっていう方をみつけます。
しかも初年度サルコペニアじゃないと仮定された人でも、この数年感の経過観察で3.6倍のサルコペニア、新規が入ってきます。
自分の物差しで身の丈に応じたこの指輪っかの物差しで、ふくらはぎを自分で計ってみるわけですので、何もグッズ、メジャー1本いらないです。
(続く)
★ 本稿は、東京大学 高齢社会総合研究機構 飯島勝矢先生のご講演をを拝聴した事務局が原稿化したものです。もし内容に不正確な部分があった場合には当事務局の責任ですので、ご容赦お願いします。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:31| その他