2016年07月11日
出血と血栓の両者がみられる疾患
平成28年度血液内科学系統講義試験
細胞移植学(血液内科)
平成28年7月13日(水)
問23. 出血と血栓の両者がみられる疾患・病態として誤っているのはどれか。1つ選べ。
a. 老人紫斑病
b. HELLP症候群
c. 本態性血小板血症(ET)
d. 異常フィブリノゲン血症
e. ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
(解説)
a. 老人紫斑病は、高齢者の手背、前腕伸側などに、境界明瞭な赤紫の紫斑が出現する。全ての血栓止血関連検査は正常である。血栓症はない。
b. HELLP症候群は、血小板数が低下して出血傾向になるが、TTP同様に血小板血栓が多発する。
c. 本態性血小板血症(ET)は、血小板数が増加して脳梗塞などの血栓症をきたしやすくなるが、血小板機能は低下しているために出血傾向もきたす。
d. 異常フィブリノゲン血症では、血小板機能が低下して出血傾向をきたす一方で、異常なフィブリノゲンに由来するフィブリンが線溶されにくく血栓傾向にもなる。
e. ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)では血小板数が低下して出血傾向にもなるが、本態は血小板血栓の多発である。
(正答)a
細胞移植学(血液内科)
平成28年7月13日(水)
問23. 出血と血栓の両者がみられる疾患・病態として誤っているのはどれか。1つ選べ。
a. 老人紫斑病
b. HELLP症候群
c. 本態性血小板血症(ET)
d. 異常フィブリノゲン血症
e. ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
(解説)
a. 老人紫斑病は、高齢者の手背、前腕伸側などに、境界明瞭な赤紫の紫斑が出現する。全ての血栓止血関連検査は正常である。血栓症はない。
b. HELLP症候群は、血小板数が低下して出血傾向になるが、TTP同様に血小板血栓が多発する。
c. 本態性血小板血症(ET)は、血小板数が増加して脳梗塞などの血栓症をきたしやすくなるが、血小板機能は低下しているために出血傾向もきたす。
d. 異常フィブリノゲン血症では、血小板機能が低下して出血傾向をきたす一方で、異常なフィブリノゲンに由来するフィブリンが線溶されにくく血栓傾向にもなる。
e. ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)では血小板数が低下して出血傾向にもなるが、本態は血小板血栓の多発である。
(正答)a
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