金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2017年01月02日

伝統と文化のまちづくり(5)歴史・伝統の保存 2

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会:平成28年7月17日(日)東急ホテル

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

特別講演                     
「伝統と文化のまちづくり」(5)歴史・伝統の保存 2

石川県中小企業団体中央会会長、前金沢市長      
山出 保


<重要文化的景観の選定>


文化財保護法は単体の建造物等を保存することから始まりまして、エリア、ゾーンに広がってきたということを申し上げました。
次は、景観を文化財にしようというのであります。
即ち、風景を文化財にしようよと、こういうふうに国の考え方がだんだんと広がってきました。

初めは棚田とか段々畑とか、農村漁村の風景を残そうとしたのですが、途中から都市にもいい風景があると言うことになりまして、まず、都市では宇治が最初に指定を受けました。
宇治はお茶を摘んでいる風景とか加工している風景とかそういう風景を国は文化財として残そうとしたのです。
宇治に次いで、金沢はどうだろうと言うことになりました。

金沢で保存すべき景観はなんでしょうか。
わかりやすい事例ですが、一つは植木屋さんが醸す風景の雪吊りです。
そして、染物屋さんの醸す風景の友禅流しです。

こういうものを大事にして残していこうと、国はこう言うことを考えてくれたわけです。

ほかに長良川の鵜飼の風景を残そうとか、別府の湯煙りの風景を残そうとか、そういうふうに少しずつ広がってきています。

金沢は都市としたら、全国で2番目にこれらの重要な景観を文化財として指定してくれたわけです。
私は大変有り難いことと思っているのですが、事柄はそれほど簡単では無いです。

加賀友禅の着物に絵を描くとき、のりを使ってそののりを落とす作業を友禅流しというのですが、友禅流しの風景を残そうとすると、友禅の仕事そのものをどうやって残して行くかという議論をしなくてはいけないわけでして、言う程簡単ではないのです。
しかし、指定を受ければ、私は有難く指定に応えていくべきと思っているのであります。

また、こういう風景があるからこそ金沢で学会を開いたら、先生方の参加者もたくさんいらっしゃるのだと思います。

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:16| その他