金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2017年01月05日

伝統と文化のまちづくり(8) 現代の創造 2

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会:平成28年7月17日(日)東急ホテル

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

特別講演                     
「伝統と文化のまちづくり」(8) 現代の創造

石川県中小企業団体中央会会長、前金沢市長      
山出 保


<金沢市民芸術村− 1996年完成>

金沢市民芸術村
の前身は、大和紡績です。
大和紡績は、金沢工場を持っていました。

私には考え方があって、紡績工場というのは実は、北海道などの女性が若い時に賃金を稼ぐために内地や都市へ来て、そして、お金をもらったら親元へ仕送りをしていた。
女工哀史」という言葉がありますけど、こういう言葉で言われました。
資本主義社会の発達の過程で出てきた言葉なのです。

私は土地と工場を買う決心をしまして、工場の中へ入りました。
どういうことを思って入ったかというと、きっと、たくさんの女性が北海道などから来ていたのだから、大きいお風呂があるはずだと。
お裁縫を教えたから、大きい教室がないかなと思って中に入ったのです。
最後に倉庫の中に入りましたら、言葉が出ないのです。
原綿をかくまった倉庫ですから。
建物の部材は大きくて分厚くて、頑丈で、私は、これをぜひ残したいと思いました。

先程、岡市長のことを言いましたけど、岡市長のお婿さんが作家の五木寛之氏です。
五木先生は私にいろんなことを話してくださり、次から次と「こうしたらいい」、「あぁしたらいい」とすべてアイデア。
すごいです。

その五木先生が私に言われた言葉なのですけど、「芝居小屋というものはね、汚くて、狭くて、立ち見が出来るくらいが一番いい」と。
私はその言葉を覚えていて、倉庫の中へ入ったら、直ぐ「ここで芝居をやったらいいな」と思いました。
それでここで芝居を、あるいはジャズ、ロックの音楽を、その練習の場にしたわけです。

私の考え方には、国や県はデラックスな展示場とか、博覧会場とか、あるいは公演場とか、そういうものをつくればいいと、市町村は末端ですから、末端らしいことをやればいい。
先ずは練習の場だ。
練習せずして、発表は出来ないわけですから。
そういう意味で練習の場をつくればいい。
倉庫の中ですから、ジャズとかロックとか大きい音を出す音楽を練習すればいいとそう思ってこういうことをしたわけです。

これはいろんな人に褒められました。
ただ、私にとって不満があります。
そろそろ名の通った日本的な役者、音楽家が出てもいいのになぁと。
出ないということは何が足りないのかなぁと。
そんなことを思ったりもしています。

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:40| その他