金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2017年01月09日

伝統と文化のまちづくり(12) 金沢の工芸(クラフト)

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会:平成28年7月17日(日)東急ホテル

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

特別講演                     
「伝統と文化のまちづくり」(12) 金沢の工芸(クラフト)

石川県中小企業団体中央会会長、前金沢市長      
山出 保


金沢は何と言ってもクラフトの町であります。
種類はたくさんあるのですけど、かかわる方々はみんな苦労していまして、金沢仏壇も売れないわけですね。
加賀友禅も値段が高くて、しかも女の人も着物を多く着ませんので、そういう意味で業界の方々はみんな苦労をしています。
これをどうするかというのが金沢にとっての重い課題です。
 
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そこで、私はユネスコへ行きました。
ユネスコはパリにありますが、ここでどういうことを言ったかというと、「創造都市に登録をして下さい」。
ユネスコにこういう仕組みがあるのです。
革新的な文化活動を産業活動に結びつけている、そういう町を創造都市と言おうよというのです。
創造都市全体が手を組んで、そして平和を築こうというのが、ユネスコの一つの考え方であります。
創造都市は創造的な革新的な文化活動をしているということが根底にあるのですけど、この文化活動にジャンルがありまして、文学とか音楽とかデザインとかメディアアートとか決まっています。
その中でクラフトというジャンルがありまして、クラフトのジャンルで金沢市を創造都市にして欲しい。

こういうお願いに行ったわけです。
首尾よくできました。
そして、これができるとなると、こういうことを通じて金沢のクラフトの仕事を前に進めたいというのが私の気持ちだったのです。
新しいことをしたかったのです。

この容器の軸とこの受け皿。
これは九谷焼です。
九谷焼きの上にガラスをのっけて、そして、ワイングラス、嘗ってワイングラスをつくった時にはワインを注ぐ上の部分も全て九谷焼だったのですが、上まで九谷焼にしますと、赤ワインか白ワインかわからない。
上はガラスであって欲しいと。
ところが、ガラスと陶磁器というのは、なかなかくっつかない。
この試験研究に6年かかりまして、やっと出来て、これをヨーロッパに持っていっているのです。
これは今大変調子が良く、売れるのです。
これがクラフトのこれからの一つのあり方だと思っています。

こちらは加賀友禅でカーテンにしたらどうかということでありますが、単価が高くてなかなかうまくいきませんで、まだ実用にいたっていません。
フランソワーズモレシャンが金沢に住んでいまして、私はモレシャンに「友禅を売ろうとする時にどうしたらいいかね」と聞いたら、「それはカーテンですよ」と言われるのですが、値段が高くてなかなか実用にいたっていません。
これからの課題であります。

仏壇も売れませんで、大体仏壇のない家もだんだん増えていくようで、仏壇の需要は格段に減っていて、箔の仕事をどうするか、油取り紙を箔屋さんが売ったってたかが知れているし、お酒の中に金箔を浮かべてもたかが知れてる。

これからはやっぱり、室内のインテリア。
こういう所に箔を使っていく必要があるということになっているのです。
これもこれからだと思います。

伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)

<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:14| その他