2017年01月10日
伝統と文化のまちづくり(13) 金沢産業
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会:平成28年7月17日(日)東急ホテル
伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)
特別講演
「伝統と文化のまちづくり」(13) 金沢産業
石川県中小企業団体中央会会長、前金沢市長
山出 保
産業についてちょっとだけ触れておきますけど、私は金沢の産業は「からくり」から起きたと思っています。
今で言うロボットです。
金沢産業はここから発展してきたと思っていまして、からくりから最初にできるのはこの「織機」なんです。
自動織機はからくりの延長線上に出てきたものでして、この機械が金沢の町を実は支えてきていたのであります。
ただ、現在は繊維産業が昔の状況とは違って元気を失くしていて、そこに苦しみがあるわけです。
ひとり津田駒工業は古くから自動織機を製造しています。
織機をつくる工場を持つのは金沢の津田駒工業と愛知県の豊田織機、この二つくらいでしょう。
こうした事情を打開するように繊維機械の部品メーカーが工作機械の分野に進出するなどいろんなことをやってきているのであります。
工作機械のメーカーの他に食品関連機械のメーカーがユニークな事業展開をしています。
これは回転寿しでして、このベルトコンベアーは石野製作所が日本のほとんどのシェアを占めて製造しています。
これは渋谷工業のボトリングシステムであります。
瓶詰めをする機械をつくっています。
このように金沢には、ちょっと変わった企業がたくさんあります。
「ニッチ企業」といいます。
ニッチというのは壁のくぼみ、へこんだ部分をニッチと言いますが、人が気付かないのです。
そういう所に光をあてて、そして付加価値の高い製品をつくります。
これは金沢の得意分野です。
こういうものをこれからやって行かなきゃいけないのですが、私はこの背景は、やはり学術と文化が重要だと思っています。
企業が大学とちゃんと連携して、そして、大学が新しい知恵を出して、高付加価値の製品を生産する、こう言うことをこれから金沢はやっていくべきと思っているのです。
伝統と文化のまちづくり: 山出保前金沢市長(インデックス)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:34| その他