2008年11月02日
播種性血管内凝固症候群(DIC):臨床症状の出血症状・臓器症状(図解6)
DICの症状は2つのみです。
DICは極めて予後不良の症候群ですが、その理由はこの2つの臨床症状の出現のためです。
DICは極めて予後不良の症候群ですが、その理由はこの2つの臨床症状の出現のためです。
1) 出血症状:
紫斑、鼻出血、口腔内出血、血尿などの出血症状では致命症となることは例外的ですが、脳出血、肺出血、ショックをきたすような吐血・下血などではしばしば致命症になります。特に、脳出血は最も致命症になりやすい出血症状です。
2) 臓器症状:
しばしば多臓器において同時進行的にみられて、多臓器不全(multiple organ failure:MOF)の病態となります。
出血症状も臓器症状も、DICの予後を悪くしている大きな要素です。ただし、これらの症状のうち特に臓器症状のコントロールがより困難です。
DICにおける出血症状は、病態把握が正確であって適切な治療が行われれば速やかに軽快しますが、臓器症状の方はコントロールに極めて難渋することが多いです。
なお、DICの図解シリーズの今までの記事は、右の記事カテゴリーの
「播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解)」← クリック(1)
から、ご覧いただけます。
DIC関連記事 (病態・診断・治療) ← クリック(2)
・NETセミナー:DICの病態・診断 ← クリック(3)
・NETセミナー:DICの治療 ← クリック(4)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:27| 播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解) | コメント(0) | トラックバック(0)