2008年11月20日
【金沢大学血液内科進級試験過去問題解説】兼:医師国家試験・専門医試験対策
金沢大学血液内科進級試験過去問題
(設問)
下記の疾患のうち出血傾向、血栓傾向の両者がみられる疾患・病態はどれか。
a. 高ホモシステイン血症
b. 異常フィブリノゲン血症
c. 先天性プロテインS(PS)欠損症
d. 先天性α2プラスミンインヒビター(α2PI)欠損症
e. 高プラスミノゲンアクチベータインヒビター(PAI)血症
(ポイント)
a. 高ホモシステイン血症、高Lp(a)血症はいずれも血栓傾向の原因となる。
b. 異常フィブリノゲン血症:フィブリノゲンの機能障害のため出血しやすいが、一方で形成された血栓が溶解されにくいため血栓傾向にもなる。
c. 先天性アンチトロンビン(AT)欠損症、先天性プロテインC(PC)欠損症、先天性プロテインS(PS)欠損症は、血栓傾向となる。
d. 先天性α2プラスミンインヒビター(α2PI)欠損症:過度の線溶活性化のため出血傾向になる。
e. 高プラスミノゲンアクチベータインヒビター(PAI)血症:線溶が抑制されるため、血栓傾向になる。
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(答)b
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:21| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0) | トラックバック(0)