2008年12月27日
播種性血管内凝固症候群(DIC):診断基準とFDP&DD(図解26)
前回のDIC(図解シリーズ)記事で、DIC診断上、FDPやDダイマー(D-dimer)は極めて重要ではあるものの、その限界を知ることにより、適切にこれらのマーカーを使用できると書かせていただきました。
ところで、DICの診断は、現在どのように行われているでしょうか?
世界中には多くのDIC診断規準が存在します。
日本でも、厚生労働省DIC診断基準、急性期DIC診断基準など、複数のDIC診断基準が存在します。
基礎疾患の存在は必須条件ですが、世界中に存在するDIC診断規準には以下のような項目が含まれることがほとんどです。
1) 血小板数の低下
2) FDPの上昇(Dダイマーの上昇を伴うこと)
3) フィブリノゲンの低下
4) プロトロンビン時間の延長
5) 出血症状、臓器症状の存在
この中でも、やはり血小板数の低下とならんで、FDP(Dダイマー)の上昇はDIC診断において最も重要なマーカーと信じられています。
これほどまでに多くの人に重要と思われているFDP(Dダイマー)ですが、一体どのような限界(弱点)があるのでしょうか?
何回か後の記事で、TATや、PICの話が出てきますが、今回はその伏線的な記事になっています。
(続く)
以下で、DIC関連記事とリンクしています。
播種性血管内凝固症候群(DIC)【図説】へ(シリーズ進行中)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:24| 播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解) | コメント(0) | トラックバック(0)