2009年03月15日
ビタミンK依存性凝固因子:血液凝固検査入門(16)
凝固プロトロンビン時間(PT-INR):血液凝固検査入門(15)から続く。
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ビタミンK依存性凝固因子は、上図で赤丸をつけた因子です。
すなわち、凝固第VII、IX、X、II因子の4つです。ですから、進行したビタミンK欠乏症では、PT(プロトロンビン時間)もAPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)も延長します。
また、プロテインC、プロテインSの凝固阻止因子もビタミンK依存性です。
さて、今回の記事では、ビタミンK依存性凝固因子の半減期が相当に異なることを強調しておきたいと思います。
第VII因子:半減期1.5〜5時間
第IX因子:20〜24時間
第X因子:1〜2日
第II因子:2.8〜4.4日
この中でも、最もポイントとなるのは、第VII因子の半減期が極めて短いということです。長くても、わずかに数時間しかないのです。
第VII因子の半減期が極めて短いことを知っていますと、血液凝固検査を評価する場合にも、適確な評価が可能になるのではないかと思います。
この詳細は、また記事にさせていただきますが、「第VII因子の半減期が短い」ことを是非とも忘れる事無く、頭にとどめておいていただければと思います。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:19| 凝固検査 | コメント(0) | トラックバック(0)