金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年09月13日

血液凝固因子:医師国家試験対策

抗凝固剤:国試対策より続く

 

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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(2)


血液凝固因子

・血漿中の最重要成分の一つ。 止血という、生体の生命維持に不可欠な生理現象に関与(血小板と共に).
・凝固因子の命名:ローマ数字による記載
・第I因子〜第XIII因子(第VI因子は欠番!)

  (第I因子):フィブリノゲン
  (第II因子):プロトロンビン
  (第III因子):組織因子  Tissue factor (TF)(以前は,組織トロンボプラスチンと言った)
  (第IV因子):カルシウムイオン


その他の凝固関連因子
von Willebrand因子(von Willebrand factor; vWF)

1)血小板粘着の際に必要
2)第VIII因子のキャリアー蛋白

→ von Willebrand病では、von Willebrand因子のみならず、第VIII因子活性も低下する【重要】

 

凝固因子の記載について

1) 活性化凝固因子は、ローマ数字右下に「a」(activeに由来).
2) 凝固因子は,「F」(Factorに由来)
例:第VII因子→FVII,活性型第VII因子→FVIIa

一部の凝固因子の産生に必要なビタミン→ビタミンK(脂溶性ビタミンに属す)


ビタミンK依存性蛋白
【重要】

(1)FVII、IX、X、II  (4凝固因子)
(2)プロテインC, プロテインS (2凝固阻止因子)


cf.ワルファリン(Warfarin):

・ビタミンKと拮抗して,抗凝固活性を発揮.
・納豆は最もビタミンKが豊富な食物:ワルファリン内服中の患者は、納豆を食してはいけない!!

 

(続く)

血液凝固の機序

 

 

 

凝固検査&DIC

1)血液凝固検査入門(図解)

2)DIC(図解)

3)DIC(治療ほか)



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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:56| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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