金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年09月23日

アレルギー性紫斑病:医師国家試験 問題対策


ビタミンK欠乏症:医師国家試験対策から続く。

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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(12)

 

Schönlein-Henoch紫斑病 (アレルギー性紫斑病)【重要疾患】  【皮疹画像頻出】

1. 小児に多い(成人にもあり):

血管性出血性素因。毛細血管の透過性が亢進する。
皮膚出血斑(特に、下肢に左右対称性の紫斑)を中心とした出血傾向。
上気道感染が先行。

時に,腹部症状(腸重積、腹痛、下血など),関節痛血尿腎障害(IgA腎症に類似)を伴う。

2. 全身性の血管炎が本態。血管壁にIgAの沈着

3. PT、APTT、出血時間、血小板数は正常。時に、第XIII因子が低下。

4. 腎障害がなければ、予後は良好。自然治癒も多い。

5. 画像をチェックしておいてください。この疾患が国試で出題される時は、必ず画像が添えられます。



単純性紫斑

・血管性出血性素因。
若い女性に多い.
・良性疾患。全ての検査所見は正常。
・治療は必要ない。



老人性紫斑

・血管性出血性素因。老人性紫斑の関連記事へ。
老人者の手背、前腕伸側などにみられる。
・良性疾患。全ての検査所見は正常。
・治療は必要ない。


肝障害(肝硬変など)

・凝固因子&血小板数の低下が原因で、出血傾向をきたす。
・PT&APTTは延長。


腎障害

・尿毒素 (guanidinosuccinic acid, phenlic acidなど)により、血小板機能が低下するため。
・出血時間は延長(PT&APTTは正常)


薬剤性(アスピリン)

・アスピリンはサイクロオキシゲナーゼをブロックする。そのため,血小板機能を抑制する。
・ 昔は、消炎鎮痛薬として頻用されたが、今は、抗血小板薬として用いられることが多い。
出血時間は延長。PT&APTTは延長しない。

                                          



(続く)
特発性血小板減少性紫斑病


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血液凝固検査入門(インデックスページ)ー図解ー

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:09| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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