DICの病型分類:医師国家試験 問題対策
DICの診断基準・血液検査 :医師国家試験対策から続く。
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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(21)
播種性血管内凝固症候群(DIC)[その3]【重要疾患】【必須】
Disseminated Intravascular Coagulation
<DICの病型分類>
凝固活性化と線溶活性化は平行して進行しているが,両者のバランスは基礎疾患により相当異なる.
線溶抑制型DIC(旧名称:凝固優位型DIC)
・敗血症に合併したDICが代表.
・線溶活性化が軽度のため,微小血栓が溶解されにくく,微小循環障害が見られやすく,臓器症状がみられやすい.
・検査所見上は,TATは上昇するが,PICの上昇は軽度である.
・線溶阻止因子であるPAI は,著増。
線溶亢進型DIC(旧名称:線溶優位型DIC)
・急性前骨髄球性白血病(APL)、腹部大動脈瘤、前立腺癌に合併したDICが代表.
(注意)APL細胞:Auer小体、faggot、アズール顆粒。APLには全トランス型レチノイン酸(all-trans retinoic acid:ATRA)が有効
・線溶活性化が高度のため,微小血栓が溶解されやすく,微小循環障害が見られにくく,臓器症状はみられにくい.
・逆に,止血血栓が溶解されやすく出血症状がみられやすい.
・検査所見上は,TAT,PICともに上昇.
・一方,線溶阻止因子である,PAIは,正常.もう一つの,線溶阻止因子である,α2PI は著減。
DIC準備状態
・DICは予後不良な症候群である.
・DIC準備状態の診断により、早期治療につながり予後を改善しうる可能性がある.
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:49| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)