金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年10月02日

DICの病型分類:医師国家試験 問題対策

DICの診断基準・血液検査 :医師国家試験対策から続く。



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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(21)


播種性血管内凝固症候群(DIC)[その3]
【重要疾患】【必須】

Disseminated Intravascular Coagulation


DICの病型分類

凝固活性化と線溶活性化は平行して進行しているが,両者のバランスは基礎疾患により相当異なる.


線溶抑制型DIC(旧名称:凝固優位型DIC)

敗血症に合併したDICが代表.

線溶活性化が軽度のため,微小血栓が溶解されにくく,微小循環障害が見られやすく,臓器症状がみられやすい.

検査所見上は,TATは上昇するが,PICの上昇は軽度である.

線溶阻止因子であるPAI は,著増。


線溶亢進型DIC(旧名称:線溶優位型DIC)

急性前骨髄球性白血病(APL)、腹部大動脈瘤、前立腺癌に合併したDICが代表.
 (注意)
APL細胞:Auer小体、faggot、アズール顆粒。APLには全トランス型レチノイン酸(all-trans retinoic acid:ATRA)が有効

線溶活性化が高度のため,微小血栓が溶解されやすく,微小循環障害が見られにくく,臓器症状はみられにくい.

逆に,止血血栓が溶解されやすく出血症状がみられやすい.

検査所見上は,TAT,PICともに上昇.

一方,線溶阻止因子である,PAIは,正常.もう一つの,線溶阻止因子である,α2PI は著減。


DIC準備状態

DICは予後不良な症候群である.

DIC準備状態の診断により、早期治療につながり予後を改善しうる可能性がある.


(続く)
DICの治療



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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:49| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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