2009年12月23日
TTP&HUS:血液内科試験問題
血液内科系統講義試験 <金沢大学>(問題解説)を続けたいと思います。
【設問】
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)および溶血性尿毒症症候群(HUS)の両者に共通した所見の記載として正しいはどれか。一つ選べ。
a. 血中FDPの上昇
b. ク−ムス試験陽性
c. ADAMTS 13活性の低下
d. 直接ビリルビンの上昇
e. 血清ハプトグロビンの低下
【解説】
a. 血中FDPの上昇がみられる疾患は、播種性血管内凝固症候群(DIC)、深部静脈血栓症(DVT)などです。
b. TTP、HUSともにク−ムス試験は陰性です。
c. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)ではADAMTS 13活性が低下しますが、溶血性尿毒症症候群(HUS)では低下しません。
d. どちらの疾患でも、溶血を反映して間接ビリルビンの上昇は見られますが、直接ビリルビンは上昇しません。
e. いずれの疾患でも、溶血を反映して血清ハプトグロビンは低下します。
【正答】 e
【シリーズ記事】
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:38| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)