金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年06月04日

医学部CBT試験問題対策:タイプQ(4連問)4

医学部CBT試験問題対策:タイプQ(4連問)1 

医学部CBT試験問題対策:タイプQ(4連問)2 

医学部CBT試験問題対策:タイプQ(4連問)3  より続く。

今回は4問目です。4連問ですので、1問目からご覧いただきますと、ストーリーが続きます。

第4問目では、治療または病態と関連した問題が出される(治療または病態と関連した問題を作成する)ことになっています。


68歳の女性。3日前から頻尿、排尿時痛の症状がみられたが放置していた。本日になり39.3℃の高熱がみられ、腰痛もみられるようになったため来院。血尿および紫斑がみられる。身体所見では、肋骨脊椎角部叩打痛が見られた。血液検査では、血小板数が著明に低下し、血液培養および尿培養で大腸菌が検出された。また、フィブリン分解産物(FDP)上昇の所見が見られた。

この疾患の治療として正しいのはどれか。

A.血漿交換

B.線溶療法

C.抗線溶療法

D.ヘパリン療法

E.免疫抑制療法

 

リンク:回答はこのリンク集の下にあります。

医学部CBT試験対策:血液内科(コアカリ)、凝固検査、DIC

医学部コア・カリキュラム(出血傾向):CBT対策

医師国家試験 問題対策:血液内科(血栓止血領域)

CBT、医師国家試験、専門医試験問題対策

 

解答:

D

解説:

播種性血管内凝固症候群(DIC)の治療を問うています。

A  × :播種性血管内凝固症候群では行ないません。

B  × :禁忌です。

C  × :DIC、特に感染症に合併したDICに対する抗線溶療法(トラネキサム酸)は絶対禁忌です。突然死の可能性があります。

D  ○ :ヘパリン類は、標準的治療です。

E  × :播種性血管内凝固症候群では行ないません。

 

 

 

 【リンク】

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ホームページ

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:59| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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