CBT試験問題(こあかり):血小板数低下
CBT試験(こあかり)の問題紹介と、解説&正答の記事を続けたいと思います。
6歳の女子。
1週前に感冒様の症状があった。その後、鼻出血をきたし、上肢に紫斑を生じた。
血液学所見:血小板数1.2万、他は正常。考えられるのはどれか。
A. Schönlein-Henoch紫斑病 (シェーンライン・ヘノッホ紫斑病)
B. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
C. 血友病
D. 再生不良性貧血
E. 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
F. 播種性血管内凝固症候群(DIC)
G. 慢性骨髄性白血病
H. von Willebrand(フォン ・ヴィレブランド)病
(解説)
上気道炎症状が先行して、出血症状(鼻出血、紫斑)をきたしています。血小板数低下以外には異常所見がないと書かれています。
A. Schönlein-Henoch紫斑病では、血小板数の低下はありません。
B. TTPの5主徴は、1.血小板数減少 、2.溶血性貧血(赤血球破砕像) 、3.動揺する精神症状 、4.腎障害 、5.発熱 です。
C. 血友病は先天性出血性素因です。関節内出血、筋肉内出血がみられます。血小板数は低下しません。
D. 再生不良性貧血では、汎血球減少症がみられます。
E. ITPでは、血小板数低下以外には、ほとんど異常所見は見られません。特に小児では、上気道炎が先行します。
G. CMLでは、白血球の増加がみられます。
H. 先天性の出血性素因です。出血時間やAPTTが延長します(PTは正常)。血小板数は正常です。
(正答) E
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)