金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。
<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2010年12月28日

血液内科問題(貧血の診断と治療):(兼)医師国家&専門医 試験対策

金沢大学 血液学系統講義試験の問題紹介を続けたいと思います。

今回は、貧血の診断と治療に関する問題(骨髄像付き)です。

 

68歳の女性が労作時の息切れと舌痛を訴えて来院した。
血液検査では白血球数2900/μl, 赤血球数184万/μl,ヘモグロビン7.9 g/dl,ヘマトクリット22.9%,血小板数5.5万/μl, 網状赤血球数 3.0万/μL, LDH780 IU/ L (基準値120-214)であった。
骨髄像を以下に示す。

貧血骨髄


1)診断は何か。


2)治療として適切なものは以下のうちどれか。1つ選べ.

a.    ビタミンB12の皮下注
b.    免疫抑制療法
c.    赤血球輸血
d.    抗白血病化学療法
e.    副腎皮質ステロイド

 

 


正答)

1)
巨赤芽球性貧血、megaloblastic anemia、悪性貧血、pernicious anemia    のいずれでも可。

2)a


正答率)

1)84.4%

2)79.2%


【関連記事】

肝障害/黄疸症例の抗がん剤治療(7回シリーズ)
腎障害と抗がん剤治療(5回シリーズ)
HEPAフィルターとLAF(3回シリーズ)
造血幹細胞移植
移植片対宿主病(GVHD)の分類と診断
血球貪食症候群(HPS)(8回シリーズ)
溶血性貧血(PNH、AIHAほか) (8回シリーズ)
造血幹細胞移植後の再発(4回シリーズ)
造血幹細胞移植前処置としてのATG(6回シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC:図解シリーズ)


【リンク】金沢大学血液内科・呼吸器内科関連

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ホームページ

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:56| 医師国家試験・専門医試験対策