CBT問題(コアカリ):播種性血管内凝固(DIC)
CBT問題(コアカリ)を続けたいと思います。
今回の記事では、播種性血管内凝固症候群(DIC)に関する問題を紹介させていただきます。
Q. 播種性血管内凝固(DIC)の発症頻度が最も高いのはどれか。
A. 急性前骨髄球性白血病
B. 急性巨核芽球性白血病
C. 特発性血小板減少性紫斑病
D. 骨髄異形成症候群
E. 多発性骨髄腫
(解説)
A. 急性前骨髄球性白血病(APL)では、DICはほぼ必発です。DICの二大症状(出血症状、臓器症状)のうち、出血症状がみられやすいのが特徴です(参考:播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ))。
B. DICの合併はありえますが、APLよりも明らかに低頻度です。
C. 特発性血小板減少性紫斑病では、DICを合併することはまずありません。
D. DICの合併はありえますが、APLよりも明らかに低頻度です。
E. DICの合併はありえますが、APLよりも明らかに低頻度です。
(DICの基礎疾患)
1) 敗血症、その他の重症感染症(参考:敗血症と凝固・DIC/抗炎症効果)。
2) 悪性疾患:固形癌、急性白血病など(特に、 急性前骨髄球性白血病<APL>)。
3) 産科合併症:常位胎盤早期剥離,羊水塞栓など。
4) 外傷(頭部外傷、骨折を含む)、熱傷
5) 膠原病(特に血管炎合併例)(参考:抗リン脂質抗体症候群)
6) ショック
7) 大動脈瘤
8) 劇症肝炎、肝硬変、急性膵炎
9) その他
(正答) A
【リンク】
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57| 医師国家試験・専門医試験対策