CBT問題(コアカリ):血液凝固因子
CBT問題(コアカリ)を続けたいと思います。
今回の記事では、血液凝固因子に関する問題を紹介させていただきます。
以前の記事で書かせていただいたように、受験者の記憶による再現問題ですので、実際の問題とは違うかも知れません。多分、今回の問題は正しく再現さえていないように感じます(あまりにも難問だからです)。
Q ビタミンK依存性凝固因子で、活性型プロテインCにより活性を抑制される。生体内において、外因系の因子によって直接活性化される。この凝固因子はどれか。
A. 第I因子
B. 第II因子
C. 第V因子
D. 第VII因子
E. 第VIII因子
F. 第IX因子
G. 第X因子
H. 第XI因子
I. 第XII因子
J. 第XIII因子
(解説)
1) ビタミンK依存性凝固因子は、第VII、IX、X、II因子です(半減期の短い順番です)(参考:血液凝固検査入門(図解シリーズ))。
2) 活性型プロテインCが抑制する凝固因子は、第Va & VIIIa因子です(第Xa因子は第Va因子を補酵素としており、第IXa因子は第VIIIa因子を補酵素としています)(参考:敗血症と凝固・DIC/抗炎症効果)。
活性型プロテインCは、第Va & VIIIa因子を不活化することで、間接的に第Xa&IXa因子の作用を阻止することになります。
3) 外因系の因子、つまり第VIIa因子により直接活性化されるのは、第X因子(in vitro)または第IX因子(in vivo)です(参考:凝固カスケード(PT&APTT))。
問題の再現が正しいとしますと、この問題は相当に難問です。
なお、問題文中の「生体内において」は管理人が追加しました。もし、追加しない場合には、F、Gの2つが正答になります。
(正答) F
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:06| 医師国家試験・専門医試験対策