金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2011年10月26日

アレルギー/アナフィラキシー:輸血の副作用とその対策(4)

溶血性副作用:輸血の副作用とその対策(3)より続く。


発熱性非溶血性輸血副作用・アレルギー反応

発熱尋麻疹の報告は約1%ですが、実際は血小板輸血後頻発します(副作用頻度)。

アセトアミノフェン(血小板機能に影響しません)や少量ステロイド(ヒドロコルチゾンナトリウム100-300 mg程度)、抗ヒスタミン剤(発熱のみには不要)を治療や予防に用います。

アナフィラキシーショックなど重症アレルギー反応の可能性があれば(重篤副作用の診断)、ただちに輸血を中止します。

 

アナフィラキシーショック

通常輸血後10分以内に起きます。

血圧低下や呼吸困難など(重篤副作用の診断)からアナフィラキシーショックが疑われれば、輸血を中止し、アドレナリン0.3 mgを筋注します。

アレルギー症状が軽いと、輸血関連急性肺障害(tranfusion-related acute lung injury:TRALI)とまぎらわしいことがあります。


(続く) TRALI/TACO:輸血の副作用とその対策(5)

 

 【リンク】

 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:54| 輸血学