金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年02月11日

DICの治療:免疫グロブリン製剤


DICの治療:抗線溶療法 より続く


IG製剤



DICの治療(治療法別)(8)免疫グロブリン製剤


5) 免疫グロブリン (DIC治療の番外編)

特に、重症感染症に合併したDICにおいてはサイトカインが重要な役割を演じています(敗血症に合併したDICの発症機序)。

我々の動物DICモデルを用いた検討では、LPS誘発DICモデルに対して免疫グロブリンを投与しますと、TNFやIL-6と言った炎症性サイトカインが抑制され、DIC病態が有意に軽快しました(上図)。

Immunoglobulin preparations attenuate organ dysfunction and hemostatic abnormality by suppressing the production of cytokines in LPS-induced DIC in rats. Crit Care Med 34: 2421-2425, 2006.

免疫グロブリンは、臨床でのDIC治療薬としても威力を発揮する可能性が高いです。


(続く)DICの治療:急性白血病(APL以外)


【リンク】
 
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:06| DIC