2012年07月26日
血液内科学系統講義試験:血栓止血学(6)
平成24年度 血液内科学系統講義試験
細胞移植学(血液内科)
平成24年7月17日 (火)
今回は血栓止血学(6)です。
問18.
21歳女性。頻回かつ止血困難の鼻出血の精査目的に来院した。
血液検査は下記の通りであった。
Hb 8.6 g/dL,血小板数 38.1万/μL,出血時間14分,PT 10.2秒,APTT 78.5秒,フィブリノゲン 226 mg/dL,FDP 2.4 μg/mL.
妹も、幼少時より鼻出血がみられやすい。
「この患者の疾患」と「(先天性)血友病A」とで異なっている点はどれか。1つ選べ。
a. APTT延長
b. 第VIII因子活性低下
c. PT正常
d. 出血部位
e. 第XIII因子正常
(解説)
鼻出血(粘膜出血)を主訴に来院した女性である。鼻出血のためと思われる貧血がみられている。
出血時間とAPTTの延長が特徴的な所見になっている(PTは正常)。
妹にも同じく出血症状がみられており、先天性出血性素因が疑われる。
「この患者の疾患」は、von Willebrand病と考えられる。
a. 正しい。
b. 正しい。
c. 正しい。
d. von Willebrand病では粘膜出血(鼻出血など)がみられやすく、血友病では深部出血(関節内出血、筋肉内出血など)が見られやすい。
e. 正しい。
(答え) d
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:09| 医師国家試験・専門医試験対策