2012年08月10日
播種性血管内凝固症候群(DIC):CBT(コアカリ)
CBT(コアカリ)問題の紹介と解説を続けます。
DICを起こしやすいのはどれか.
a 急性前骨髄球性白血病
b CML
c AML
d ALL
e 骨髄異形成症候群
b CML
c AML
d ALL
e 骨髄異形成症候群
(概説)
播種性血管内凝固症候群(DIC)の基礎疾患として三大基礎疾患は、急性白血病、固形癌、敗血症です。
特に、急性前骨髄球性白血病(APL)では、DICは必発です。
その他には、産科領域では常位胎盤早期剥離、羊水塞栓、救急部領域では外傷(頭部外傷、骨折を含む)、熱傷、内科領域では膠原病(特に血管炎合併例)、血管外科領域では大動脈瘤、消化器内科領域では劇症肝炎、肝硬変、急性膵炎なども基礎疾患として有名です。
(項目別)
a APLではDICは必発です。なお、APLの分化誘導療法であるall-trans retinoic acid(ATRA)を投与しますと、しばしばDICも劇的に軽快します(ATRA症候群の場合を除く)。
b CMLの慢性期はDICをきたしません。ただし、blastic crisis(急性転化)するとDICを発症することがあります。
c DICを合併することがありますが、必発ではありません。
d DICを合併することがありますが、必発ではありません。
e DICの合併は例外的です。
(正答) a(c、dも間違いではないので不適切問題ですが、最も有名なのはAPLです)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:43| 医師国家試験・専門医試験対策