2012年08月18日
血小板機能・凝固:CBT(コアカリ)
CBT(コアカリ)(再現問題)の紹介と解説です。
血小板機能や凝固に影響を与えないのはどれか。
A. トロンボキサン
B. 組織プラスミノゲンアクチベータ
C. アンチトロンビン
D. NO
E. プロスタグランジン
(解説)
A. トロンボキサンA2は、血小板機能亢進作用や血管収縮作用を有しています。
B. 組織プラスミノゲンアクチベータ(t-PA)は、プラスミノゲンをプラスミンに転換することによって線溶作用を発揮します。
C. アンチトロンビンは、トロンビンなどの活性型凝固因子を抑制することで、凝固を抑制します。
D. 一酸化窒素(NO)は、血小板機能抑制作用や血管拡張作用を有します。
E. プロスタグランジンI2(PGI2)も、血小板機能抑制作用や血管拡張作用を有します。
(補足)
血管内皮には、トロンボモジュリン(TM)、へパリン様物質(アンチトロンビン、TFPIが結合)が存在して抗血栓的に作用しています。
また、PGI2やNOが産生され、血管拡張や血小板機能抑制を介して抗血栓的に作用しています。
形成されてしまった血栓に対しては、血管内皮からt-PAが産生されて血栓を溶解します(線溶)。
(正答) B
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:17| 医師国家試験・専門医試験対策