金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年08月19日

抗血栓薬:CBT(コアカリ)

CBT(コアカリ)(再現問題)の紹介と解説です。


抗血栓作用を示さないのはどれか。


A.    アスピリン
B.    プロスタグランディン
C.    ウロキナーゼ
D.    へパリン
E.    ビタミンK


(解説)

A. アスピリンは、代表的な抗血小板薬です。
B. プロスタグランジンI2(PGI2)は、血小板機能抑制作用や血管拡張作用を有します。
C. ウロキナーゼや組織プラスミノゲンアクチベータ(t-PA)は、線溶療法治療薬です。
D. へパリンはアンチトロンビン(AT)の活性を高めます。
E. ビタミンKの拮抗薬であるワルファリンは、代表的な抗凝固薬であり抗血栓作用を示します。
ビタミンKそのものには、抗血栓作用はありません。


(補足)

抗血栓療法の種類と代表的薬物

1.    抗血小板療法:アスピリン、PGI2誘導体、チエノピリジン系薬剤など
2.    抗凝固療法:ワルファリン(経口薬)、へパリン(注射薬)など。
3.    線溶療法:t-PA、ウロキナーゼなど。

(参考)ビタミンK依存性凝固因子:VII、IX、X、II(半減期の短い順番)


(正答)  E

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:28| 医師国家試験・専門医試験対策