DIC:CBT(コアカリ)
CBT(コアカリ)(再現問題)の紹介と解説です。
DICの病態と関係がないのはどれか。
A. 血小板数の減少
B. Hageman(ハーゲマン)因子の活性化
C. FDPの上昇
D. 血小板粘着不良
E. プラスミノゲンの活性化
(解説)
A. 血小板数低下は、DICにおける最も特徴的な所見です。
B. Hageman(ハーゲマン)因子は、第XII因子のことです。Hageman因子という用語は死語になりつつありますので、あまりこのような選択肢を使用して欲しくなかったところです。加えて、DICにおいて第XII因子活性化がどの程度意義を有しているかは議論の分かれるところです。不適切な選択肢と言わざるをえません。
C.FDP(およびDダイマー)の上昇は、血小板数低下とともにDICの最重要所見です。
D.血小板粘着障害は、von Willebrand病やBernard-Soulier症候群でみられます。
E. DICでは程度の差はあっても、必ず線溶活性化がみられます。t-PAによって、プラスミノゲンからプラスミンへの転換が進行しています。
(補足)
DIC診断用の所見
1. 基礎疾患の存在。
2. 出血症状&臓器症状の存在。
3. 血小板数の低下。
4. 血中FDP(Dダイマー)の上昇。
5. 血中フィブリノゲンの低下。
6. プロトロンビン時間(PT)の延長
その他の重要所見
1. アンチトロンビン(AT)の低下。
2. プラスミノゲンの低下、α2プラスミンインヒビター(α2PI)の低下。
3. トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)の上昇。
4. プラスミン-α2PI複合体(PIC) の上昇。
(正答)
D
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:27| 医師国家試験・専門医試験対策