2012年09月07日
内科学卒業試験(血液内科学):血小板数低下の疾患
平成24年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学
平成24年9月3日(月)
問題の紹介と正答の記事を続けさせていただきます。
11. 血小板数低下をきたす疾患に関する記載として正しいものはどれか.1つ選べ.
a. HELLP症候群の3徴候は,黄疸,肝不全,血小板数低下である.
b. 挙児を希望する抗リン脂質抗体症候群(APS)の女性患者に対しては,アスピリンの内服と線溶療法の併用が有効である.
c. 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)においては,平均血小板容積(mean platelet volume:MPV)が小さくなる.
d. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)ではADAMTS 13活性が低下する.
e. 溶血性尿毒症症候群(HUS)では,ピロリ菌の除菌療法が有効である.
(解説)
a. HELLP症候群の3徴候は,溶血、肝酵素上昇、血小板数低下です。
b. 挙児を希望するAPSの女性患者に対しては,アスピリンの内服と、必要があればヘパリン皮下注の併用が有効です。
c. ITPにおいては,MPVやPDWが大きくなります。
d. TTPではADAMTS 13活性が低下します。
e. ピロリ菌の除菌療法が有効なのは、ITPです。
(正答) d
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:37| 医師国家試験・専門医試験対策