内科学卒業試験(血液内科学):輸血学
平成24年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学
平成24年9月3日(月)
問題の紹介と正答の記事を続けさせていただきます。
15. 同種骨髄移植を行う際、移植(輸注)する骨髄液から血漿除去が必要なドナー/レシピエントの血液型組合せはどれか。二つ選べ。なお、A+はA型RhD陽性を指す。
a. A+/B+
b. B+/A+
c. AB+/A+
d. AB+/B+
e. O+/O-
(正答)a, b
16. 造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)に関する下記の記述について、誤っているのはどれか。一つ選べ。
a. 急性GVHDは主に移植後100日以内に起こる。
b. 慢性GVHDは主に移植後100日以降に起こる。
c. 急性GVHDの主な標的臓器は、皮膚・肝・腸管である。
d. 同系造血幹細胞移植とは、親子間造血幹細胞移植のことである。
e. GVHDの標準予防法は、シクロスポリン(またはタクロリムス)+短期メトトレキセート療法である。
(正答)d
17. アルブミンの不適切使用例はどれか。一つ選べ。
a. 出血性ショック
b. 人工心肺を使用する心臓手術
c. 肝硬変に伴う難治性腹水に対する治療
d. 重症熱傷
e. 蛋白質源としての栄養補給
(正答) e
18. 輸血に関して正しいのはどれか。一つ選べ。
a. 体重80 kgの患者に赤血球製剤を2単位輸血すれば、Hbは約2 g/dL上昇する。
b. 輸血した血小板の1/10は脾臓で捕捉される。
c. Corrected count increment (CCI)の計算は、赤血球輸血効果の評価に役立つ。
d. 新鮮凍結血漿製剤は融解後3時間以内に輸注する。
e. 造血幹細胞移植時の輸血療法は、血小板輸血より赤血球輸血が中心となる。
(正答) d
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:36| 医師国家試験・専門医試験対策