2013年01月14日
血栓止血研究室(血管診療G)紹介(1)
血栓止血研究室(血管診療グループ)紹介(1)
血栓止血研究室は、血栓止血学を臨床・研究・教育のテーマとしています。
内科系、外科系あるいは臨床検査医学など、多くの他領域と関連が深いのが特徴です。
血栓止血学は血液内科の領域の一つと思われがちですが、個人的には「血管内科」と言った方がよりわかりやすいと思っています。
遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(rTM、リコモジュリン)は、保険適応は播種性血管内凝固症候群(DIC)のみですが、その強い抗炎症効果(LPSやHMGB-1の吸着作用、炎症性サイトカイン抑制作用)が注目されて、多くの病態での応用が期待されています。
昨年は、某焼き肉チェーン店の食中毒で有名になった溶血性尿毒症症候群(HUS)でもrTMが多用されたことを紹介しました。
最近は、移植後の合併症であるSOS、TMA、生着症候群にも有効であるとする欧文論文が続々出るようになりました。
rTMは、今後とも目の離せない夢のあるお薬ではないかと思います。
昨年は、次世代のワルファリンとも言える新薬ダビガトラン(商品名:プラザキサ)を紹介させていただきましたが、今回は新薬リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)を紹介いたします。
リバーロキサバンは、ダビガトランから1年遅れで臨床の場に登場しました。
ともに処方量が増加しているようです。
(続く)血栓止血研究室(血管診療G)紹介(2)へ
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:51| 血栓止血(血管診療)