金沢大学第三内科(呼吸器内科)学会便り(2)
(アルカトラズから見たサンフランシスコ)
「American Thoracic Societyに参加して」(2)
そういう中、IgG4関連疾患に注目したのがアメリカであり、2011年10月にはマサチューセッツ総合病院のJohn Stone博士による第1回IgG4関連疾患国際シンポジウムが開催されることが決定したため、研究班としてはそれに先立ち包括的診断基準を慌てて出すに至りました。
また、その頃東京びまん性肺疾患研究会という、びまん性肺疾患の画像、病理、臨床に関して3回の事前検討会(病理のみ、画像のみ、病理+画像+臨床)を経て全国から一つのテーマの疾患を集め、検討するという会があり、偶然にもテーマがIgG4関連肺疾患でした。
そこで集まった症例をもとに自己免疫性膵炎やミクリッツ病など誰が見ても典型的なIgG4関連疾患に合併した肺病変で病理、画像、臨床が典型的と思われるもの13例が集まり、IgG4関連肺疾患のコア症例と決定しました。
前置きが長くなりましたが、ここからが本当の学会便りになります。
典型的なIgG4関連肺疾患に関するコア症例13例をまずは2012年4月の日本呼吸器学会で発表、続いて一番の目的であった、5月にサンフランシスコで開催された、American Thoracic Society(ATS)にてIgG4関連呼吸器WGとして発表しました。
私自身、国際学会は3回目でしたが、ATS参加は初めてであり、さらに金沢大学から私だけの参加、ということもあり、最初はとても緊張していました。
しかし、WGのメンバーや、メンバーの大学の方々、さらには現地で一緒になった先生方(海外の方と言いたいところですが、日本人ばかりなのが反省すべき点です)とご一緒する機会に恵まれ、非常に楽しい毎日を過ごすことが出来、それを契機に全国に同じびまん性肺疾患を勉強しているたくさんの先生方と知り合うことが出来ました。
肝心の発表ですが、今回の目的は先ほども書きましたが、日本発の疾患、特に呼吸器領域での検討をまずはアメリカでいち早く示すことでした。
<リンク>
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:15| 呼吸器内科