2013年03月29日
後天性von Willebrand症候群に対する診断と治療
論文紹介です。
参考:血友病、後天性血友病、rFVIIa、血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
「後天性von Willebrand症候群に対する診断と治療」
著者名:Federici AB, et al.
雑誌名:Semin Thromb Hemost 39: 191-201, 2013.
<論文の要旨>
後天性von Willebrand症候群(AVWS)は、1968年に始めて報告された後天性出血性素因であり、臨床所見や血液検査所見は先天性のvon Willebrand病(VWD)と類似しています。
AVWSの基礎疾患としては、リンパ増殖性疾患、心血管疾患、骨髄増殖性疾患、自己免疫性疾患が知られています。
後天性血友病とは異なり、AVWSにおいては抗VWF抗体が検出感度以上になるのはまれです。
ほとんどの症例では、AVWSは出血の合併症に伴い診断されます(80%以上の症例で活動性の出血を有しています)。
AVWSの20〜30%においては出血を繰り返しています(特に大きな外傷や手術後)。
AVWSの発症機序は多岐にわたるために、急性の出血の予防や治療のためには複数の治療アプローチが必要となることが多いです。
基礎疾患の治療を行うことによって、AVWSが寛解状態となることもあります。
<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)へ
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:54| 出血性疾患