2013年05月20日
濃厚血小板製剤(PC)(6)予防的輸血と血小板数
濃厚血小板製剤(PC)(6)予防的血小板輸血において維持すべき血小板数(トリガー値)
1 血小板数5千/µL以上
・出血グレード1以下の造血不全
2 血小板数1万/µL以上
・出血グレード1以下(血液がん、化学療法、造血細胞移植造)
3 血小板数2万/µL以上
・出血グレード2
・凝固異常を伴う肝障害の合併
・播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併
・急性前骨髄球性白血病
・38.5度以上の発熱
・活動性感染症(敗血症、発熱性好中球減少、肺炎など)
・抗凝固療法中
・壊死性腫瘍
・抗胸腺グロブリン治療
・血小板数が急激に減少(3日で2万/µL以上低下)
・白血球増多
・小児・新生児
・血小板製剤入手に制限がある(連休前、遠隔地、震災後など)
4 血小板数5万/µL以上
・出血グレード3以上
・腰椎穿刺前
・CVカテーテル設置前(5万/µL未満でも可能との意見もある)
・活動性出血後(肺出血や消化管出血など)
・血小板数10万/µL以上を必要としない手術
・全大腸内視鏡検査、気管支鏡検査
・針生検
5 血小板数10万/µL以上(血小板輸血終了)15分後血小板増加の確認が必要
・中枢神経など重要臓器の手術
・3時間以上人工心肺を使用する心大血管手術
・広範な癒着剥離を要する手術
・出血傾向を伴う慢性腎臓病や肝疾患を有する手術
(続く)濃厚血小板製剤(PC)(7)手術前の血小板数(トリガー値)へ
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:16| 輸血学