2013年08月31日
DICとアンチトロンビン(AT)4:アルブミンとの相関/AT製剤
DICとアンチトロンビン(AT)3:敗血症でアルブミンとの相関より続く。
救急領域播種性血管内凝固症候群(DIC)における、アンチトロンビン(AT)とTATの相関(上段)、アンチトロンビン(AT)とアルブミンの相関(下段)をみた結果です。
やはり、アンチトロンビン(AT)はTATとの間には相関がありませんが、アルブミンとの間には有意の正相関がみられています。
この報告でさらに興味深いのは、AT濃縮製剤投与前のみならず投与後でもアンチトロンビン(AT)とアルブミンの相関が維持されている点です(右下の図)。
つまりAT濃縮製剤投与前にアルブミン濃度が低値であった症例では製剤投与後のAT活性上昇は軽度ですが、製剤投与前にアルブミン濃度が正常であった症例では製剤投与後のAT活性上昇が十分であることを意味しています。
AT濃縮製剤によるAT活性上昇効果を、アルブミン濃度によって予知できることになります。
大変に興味深いです。
(続く)DICとアンチトロンビン(AT)5:アルブミンとの相関/産科 へ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:42| DIC