遺伝子組換えFVIIa/アルブミン融合蛋白と半減期
論文紹介です。
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「遺伝子組換えFVIIa/アルブミン融合蛋白の安全性の薬物動態」
著者名:Golor G, et al.
雑誌名:J Thromb Haemost 11: 1977-1985, 2013.
<論文の要旨>
血友病診療においてインヒビターの出現は最も重要な合併症です。
遺伝子組換え活性型第VII因子製剤(rFVIIa)がその際の止血治療薬として用いられてきましたが、半減期が短いという問題点がありました。
著者らは、新しく開発された遺伝子組換FVIIa/アルブミン融合蛋白(rVIIa-FP)の薬物動態と安全性を健常人男性(40人、18〜35歳)で検討しました。
rVIIa-FPの1回投与量は、140, 300, 500, 750, 1000μg/kgまたはプラセボの各群に振り分けられました。
投与に先立って全員が、ビタミンK拮抗薬による抗凝固療法(INR 2〜3)が行われました。
その結果、全ての投与量でrVIIa-FPの忍容性は優れており、重篤な有害事象はみられませんでした。
薬物に対する抗体出現者もありませんでした。
血中FVIIa活性の上昇は用量依存性でした。
rVIIa-FPの用量と無関係に半減期は一定であり、6.1〜9.7hrでした。
最大用量の1000μg/kgでは、FVIIaの半減期は8.5hrでした。
クリアランスは7.62〜12.74ml/hr/kgでした。
従来のrFVIIaと比較して、rVIIa-FPのクリアランスは低下しており、半減期は3〜4倍に延長するものと考えられました。
<リンク>
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:13| 出血性疾患