金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年04月17日

毛細血管拡張症に起因する難治性鼻出血

論文紹介です。

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「毛細血管拡張症に起因する難治性鼻出血」

著者名:Stoddard T, et al.
雑誌名:JAMA Otolaryngol Head Neck Surg 140: 160-163, 2014.


<論文の要旨>

米国において、鼻出血は耳鼻科領域で最も多い緊急病態です。

ほとんどの場合や第1選択の治療法で対処できますが、ときに難治性の場合がありベロックタンポン、外科手術、血管治療が必要となります。


遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー病;HHT)における鼻出血は良く知られていますが、全身性疾患を伴わない孤立性の毛細血管拡張に起因する再発性鼻出血についての報告はありません。

著者らはこのような症例に対するバイポーラー電気焼灼術(BES)について報告しています。


この論文中で著者らは、ベロックタンポンや塞栓術が無効であった1例を報告しています。

また、2009年から2012年の間に加療された全部で鼻出血16症例(6症例は難治性)の成人症例を報告しています(HHTはありません)。


これらの症例は毛細血管拡張部位から出血するという共通点がありました(前中隔が42%と最も多かったです)。

このような全身性疾患を有していない場合の毛細血管拡張症に起因する鼻出血であっても、BESの方がより侵襲的で医療費のかかる手術や血管治療よりも有効と考えられました。


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参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:07| 出血性疾患