金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年05月24日

新しいDIC診断基準へ(7)血小板数

新しいDIC診断基準へ(6)フィブリノゲンより続く

新しいDIC診断基準へ(7)血小板数

前述のように、造血障害症例では血小板数を診断基準に用いることはできません。

造血障害症例以外においては、血小板数はFDPやDダイマーと同様にDIC診断に重要な検査所見です。

ただし、DIC以外の原因で血小板数が低下する疾患も多数ありますので、十分に鑑別する必要があります(表のある記事へ)。

つまり、血小板数低下は、DIC診断上、感度は高いが特異度は低いと言えます。

また、血小板数の経時的変化は重要です。

急性期基準でもこの考え方が採用されています。

血小板数がさほど低下していないタイミングであっても血小板数が経時的に減少している場合にはDICの可能性があります。


なお、血小板マーカーに、平均血小板容積(MPV)と血小板分布幅(PDW)があります。

全症例で自動算出されています。

両マーカー共に、血小板産生の亢進例では上昇し、抑制例では低下します。


DIC の病型分類: Classifying types of disseminated intravascular coagulation: Clinical and animal models. Journal of Intensive Care 2:20, 2014

 

<リンク>「臨床に直結する血栓止血学」

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:30| DIC