2014年07月20日
血液内科学系統講義試験:抗リン脂質抗体症候群(APS)
平成26年度血液内科学系統講義試験:細胞移植学(血液内科)
平成26年7月22日 (火)試験時間 16時30分〜17時30分(60分間)
問14.典型的な抗リン脂質抗体症候群(APS)に関する記載内容として、正しいものはどれか。1つ選べ。
a. APTTが正常であればAPSを否定できる。
b. 静脈血栓症では深部静脈血栓症が最も多い。
c. 女性では不妊症の内科的原因として最も多い。
d. ループスアンチコアグラントが陰性であればAPSを否定できる。
e. APS患者血漿:コントロール血漿=1:1の混合血漿で、凝固時間の延長が是正される。
(解説)
a. APSでは、ループスアンチコアグラントが陽性であればAPTTが延長しやすいですが、正常のこともあります。
b. はい、その通りです。動脈血栓症では脳梗塞が多いですが、心筋梗塞は大変少ないです。
c. 不妊症の原因にはならないです。妊娠する機会は変わりません。妊娠しても流産しやすいのが特徴です。
d. ループスアンチコアグラントが陰性であっても、抗カルジオリピン抗体(抗カルジオリピン-β2GPI複合体)が陽性であれば、抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断されることがあります。
e. ミキシングカーブはインヒビターパターンになり、凝固時間の延長は是正されないです。
(正答)b
a. APTTが正常であればAPSを否定できる。
b. 静脈血栓症では深部静脈血栓症が最も多い。
c. 女性では不妊症の内科的原因として最も多い。
d. ループスアンチコアグラントが陰性であればAPSを否定できる。
e. APS患者血漿:コントロール血漿=1:1の混合血漿で、凝固時間の延長が是正される。
(解説)
a. APSでは、ループスアンチコアグラントが陽性であればAPTTが延長しやすいですが、正常のこともあります。
b. はい、その通りです。動脈血栓症では脳梗塞が多いですが、心筋梗塞は大変少ないです。
c. 不妊症の原因にはならないです。妊娠する機会は変わりません。妊娠しても流産しやすいのが特徴です。
d. ループスアンチコアグラントが陰性であっても、抗カルジオリピン抗体(抗カルジオリピン-β2GPI複合体)が陽性であれば、抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断されることがあります。
e. ミキシングカーブはインヒビターパターンになり、凝固時間の延長は是正されないです。
(正答)b
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
血液凝固検査入門(図解シリーズ)へ
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)へ
金沢大学血液内科・呼吸器内科HPへ
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:38| 医師国家試験・専門医試験対策